乾電池~アルカリとマンガン
ご家庭のいろいろなところで使われる乾電池。
わが家では1歳の息子のおもちゃに、単3と単4を大量消費中です。
この乾電池の使い方であまり知られていないのが、「アルカリとマンガンの使い分け」です。
多くの方が「アルカリの方が長持ちなので、アルカリを使っている」のではないでしょうか。
アルカリ電池は、マンガン電池と比べて非常に長持ちですが、「液漏れ」を起こします。
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リモコンの調子が悪くなり電池を交換しようとフタを開けると液漏れがしていたり、白い結晶状のものが付着していたといった経験は、どなたでもあるのではないでしょうか。
このアルカリ電池から漏れる液は、水酸化カリウムというアルカリ性の有害な液体で、皮膚につくとやけどのような症状になることがあります。
水酸化カリウムは空気中の二酸化炭素と反応するため、長期間放置していると結晶化します。
また電極と接する端子がサビたりしてリモコン自体の故障の原因にもなります。
なぜリモコンで電池の液漏れが起こるのでしょうか。
この液漏れは、電池が空っぽになる直前に起こりやすい性質があります。
懐中電灯などは、電池が減ると光量が落ちて暗くなるため気づきやすいですが、ほんの少しの電力で作動するリモコンは、
電池が無くなりかけていることに気づきにくいため、よく液漏れが起こります。
一方、マンガン乾電池は非常に液漏れがしにくく、もし漏れても「塩化亜鉛水溶液」で、人体への影響が少なく安心です。
また使用しないときに電圧が回復する特性があるため、リモコンには最適です。
ご家庭での使い分けとしては、リモコン・時計・懐中電灯・子供のおもちゃ・ガスコンロ・その他電力消費の少ないものや使用しない時間が長期間になるものにはマンガン乾電池が向いています。
大きな電力を消費するもの、モーターやポンプなど物理的に動作するもの、長時間連続使用するもの、電池の減りが明確にわかるもの、保管時に電池を取り外すもの、液漏れで故障しても気にせず買い換えできる100円ショップの商品にはアルカリ乾電池が向いています。
器具に「アルカリ乾電池を使用」と記載されているものはアルカリの方が適していますが、記載があっても器具自体に液漏れ対策がされているわけではないので、こまめに点検する必要があります。
また最近は液漏れしにくいアルカリ電池も登場しています。
パナソニックさんの「エボルタネオ」です。
製品の構造を見直して、非常に液漏れしにくくなっています。
また大きな特長として、使用期限が10年になっており、長期間の保管が可能で、災害備蓄用の電池に最適です。
他のアルカリ電池と比べて高価で、単3が1本あたり100円以上するため、普段の使用がためらわれますが、高価な機械に使用する場合や電池交換が面倒だけど機械を壊したくないという方にはおすすめします。
アルカリ乾電池の価格が下がったことと、マンガン乾電池の国内生産が終了したことでマンガン乾電池の流通が減っていますが、100円ショップや大きいホームセンターには必ず置いています。
適切に使用することで機械を長持ちさせることも環境への取り組みと言えるのではないでしょうか。
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